では、どうするのか?

先ほど述べた様に、フラッシュメモリを一時待避エリアとして採用する方法もあるが、この際なのでもう少し速度を上げる方法を考えてみよう。
まず、パソコンの中で比較的高速アクセスが出来るモノは、メインメモリだ。この中に通常はデーターやらOSやらプログラムやら、大量に詰まっている。これらの情報は、コンピューターにとって必要不可欠なものであるが、これらの多くはハードディスクから読み出された物である。ここまで書くと、賢明な読者なら「あぁ、ディスクキャッシュね?」と思うだろうが、ここで書くのは、ディスクキャッシュではない。確かに、ディスクキャッシュも有効ではあるが、ディスクキャッシュが一杯になってしまえば、新たなデーターを読む際、遅いままである。そこで、考えたのが次のやり方だ。

  1. コンピューターから、呼び出すデーターを指示する。
  2. ハードディスクのヘッダーが位置する場所にあるデーターを読み込む。このとき、何番目のデーターだったかも記憶する
  3. ディスクの外周まで、ヘッドを一時的に移動する
  4. ディスクの中心に向けて、ディスク上に点在する、呼び出すデーターを順番と共に呼び出す
  5. 本体内もしくは、ハードディスク内に設置した、メモリ空間内で先ほど呼び出したデーターをデフラグする
  6. デフラグが終わり、本来のデーターの形になったモノを、メインメモリに転送する

この方法を使えば、ディスク内に発生した無数のフラグメンテーションとは完全に無関係となるし、ハードディスクをそれほど高速な回転数を持つモノに変更しなくても良い。なんと言っても、容量重視で、ハードディスクを用意できるため、非常にコストパフォーマンスは高い。
以上が、今回考えた「ストレージに高速アクセスするための考察」である。